ステロイド治療の辛さ 副作用の強いプレゾニンとの向き合い方

ステロイド治療の辛さ ステロイド治療

ステロイド治療の辛さ 副作用の強いプレゾニンとの向き合い方

ステロイド治療の辛さを経験したので皆様に共有します。自己免疫疾患の治療法は免疫抑制剤を服用するのですが、これがまた辛いのなんのって!ステロイド治療の辛さを体験しました。

自己免疫性肝炎という病気になってしまいました。自己免疫性肝炎は自己免疫疾患の一つです。

この記事では、自己免疫性肝炎の主な治療法であるステロイド治療について、どのようなものなのか?副作用はどんなかんじなのか、などについてまとめてみたいと思います。

自己免疫性疾患とは

本来は外部の敵から守るはずの免疫機能がどういうわけか暴走して自分の臓器に向けられて攻撃してしまうのが自己免疫疾患です。

人間の身体は常に外部からの異物や病原体に晒されています。ウイルス、細菌・・・・。

こうした外部からの敵(病原体)の事を「抗原」と言いますが、免疫機能はこの「抗原」が体内に侵入してきたら、自身の免疫機能は抗原に対して免疫グロブリンという「抗体」を作り出して「抗原」と結びついてウイルスや細菌を退治してくれます。

ステロイド治療の辛さ

ところがなんのきっかけかわかりませんが、免疫機能に異常が起きて突然、自分の臓器や細胞を敵や異物とみなし抗体を作って攻撃してしまうことがあります。

大切な自分の免疫が暴走を起こして自分の臓器を傷つけてしまうのは私がかかってしまった自己免疫性肝炎だけではありません。

  • 関節リューマチ
  • 全身性エリテマトーデス
  • 多発性血管炎
  • 多発性筋炎
  • パセドウ病
  • 橋本病
  • 自己免疫性肝炎
  • 自己免疫性溶血性貧血
  • 潰瘍性大腸炎
  • 1型糖尿病

自己免疫疾患はによって発症する身体の範囲によって、それが全身に及ぶものを「全身性自己免疫疾患」、肝臓や腎臓などある特定の臓器だけに及ぶものを「臓器特異的自己免疫疾患」といいます。

関節リューマチ、全身性エリテマトーデス、多発性血管炎などは全身性自己免疫疾患。パセドウ病、橋本病、潰瘍性大腸炎などは臓器特異的自己免疫疾患、僕がなってしまった自己免疫性肝炎は明らかに「臓器特異的自己免疫疾患」ですね。

自己免疫疾患の原因

僕がなってしまった自己免疫性肝炎ですが、どうしてこんな事になってしまったのかよくわかりません。でも思い当たる節はあります。具体的には以下のページに書いてあります

自己免疫性肝炎の診断と発症 そのきっかけと症状
自己免疫性肝炎の診断と発症 自己免疫性肝炎という病気を発症してしまいました。 自己免疫性肝炎とは自分の免疫で自分の肝臓を攻撃してしまう病気です。 適切な治療をしないと、早急に肝硬変や肝臓がんになってしまう恐ろしい病気です。 しかも、治療を行...

食べたいものを好きなだけ食べてしまった偏った食生活とか、タバコが止められなくでのべつ幕無しに電子タバコを吸っていたことが身体に負担を与え続け、体内の免疫システムを壊してしまったのかもしれません。

でも、そんなめちゃくちゃな生活を送っていても自覚症状は全くありませんでした。ある日突然、食欲が全くなくって倦怠感とおしっこが白目が黄色くなって慌てて病院に行って検査をしてもらったら病気が発覚したという感じです。

自己免疫疾患は原因がよくわからないので国によって指定難病とされています。

自己免疫性肝炎 闘病

自覚症状は全くなかった!

もっと生活習慣を良くしていればよかった!

自己免疫疾患の治療方法

本来、外部からの細菌やウイルスなどの異物を攻撃して排除してくれる自分自身の命を守る上でとても大切な免疫機能。

自己免疫疾患はどういうわけか大切な免疫が暴走して自分自身の臓器や細胞を敵とみなし攻撃してしうまう。それで全身や特定の臓器にさまざまな症状を引き起こしてしまうのです。

自己免疫疾患の治療法はとにかくこの「免疫の暴走」を抑える事!このため「免疫抑制剤」というお薬を服用していく事になります。

僕が総合病院の消化器内科を受診して検査を受けたらあまりにも肝臓の数値が悪いので即入院。その日のうちから免疫抑制剤の一つであるプレゾニンというステロイド剤を主治医の指導の元で服用する事になりました。

服用量はプレゾニン5mg錠を朝食後に4錠。 昼食後に4錠。一日40mgです。

ステロイド治療の辛さ

とりあえず薬を服用していれば良くなると思っていた僕はまずは安心しました。しかし、いざ服用してみるとあまりにも副作用がきつくて辛かったです。

自己免疫性肝炎 闘病

副作用が強すぎる!

この薬をずっと飲まなきゃいけないのか!

ステロイド治療は辛い(副作用について)

自己免疫疾患には欠かせないステロイド剤による免疫抑制療法ですが、病気そのものを根本的に治すものではありません。あくまで炎症を抑えるだけです。

しかし、その効果は絶大です。そのため、自己免疫疾患の治療にはステロイド剤が多く使用されているようです。

効果が絶大な分、副作用も強いです。以下のリストは僕が実際に体験した辛い副作用です。

  • 眠れない
  • 高血糖になりやすい
  • 感染症にかかりやすくなる
  • 血糖値が上がりやすくなる
  • 血圧が上がりやすくなる
  • 下痢になりやすくなる
  • 骨がもろくなりやすい

このような辛い副作用がありましたが、入院前のALT 2000、AL1150というメチャクチャな数値がおかげさまで治療を初めて1カ月で健康な人とあまり変わらない数値にまで改善しました。

眠れない

ステロイドを服用しているととにかく眠れません。

約1カ月に及ぶ入院生活でしたが、服用しているステロイド剤の副作用のせいなのか中々寝付けません。そして、やっと値付けたと思ったら早朝覚醒してしまいます。

入院中は消灯時間の9時に寝たとしても1時間寝付けず、翌朝午前3時ごろに早朝覚醒してしまい、その後は一切寝付けません。

ステロイド剤の副作用なのかもしれませんが、不眠はきついですね。これが一番のステロイド治療の辛さですね。

入院期間中の病室は4人部屋だったのですが部屋の中いる患者さんのいびき、生活音、電灯が気になって上の写真のようにアイマスクして耳栓をしていました。

ステロイド治療の辛さ

高血糖になりやすい

下の表は空腹時と食後2時間経過後の血糖値の判断基準です。その下の表は僕の入院中の7月28日から8月3日までの血糖値の測定値です。(単位 ㎎/dl)

空腹時 食後2時間 判定区分
血糖値 126~ 200~ 糖尿病型
血糖値 ~110 140~200 境界型
血糖値 110~125 140~200 空腹時あるいは食後高血糖
血糖値 ~100 ~140 正常型
28 29 30 31 1 2 3
96 98 96 76 123 78 86
118 138 138 117 135 146 146
189 198 194 162 121 144 155
就寝前 210 200 200 198 211 195 205
平均 153.25 158.5 157 138.25 147.5 140.75 148

この表を見てお分かりだと思いますがだいぶ高いです。就寝前の計測値は毎日200前後とほぼ糖尿病です。入院時は口にするものは栄養のバランスは考えられているけど量が少ない毎日の朝昼晩の病院食のみです。

あまり食べていないのにこんなに血糖値が高くなるのはステロイドの影響以外考えられないです。

自己免疫性肝炎 闘病

このままだと本当に糖尿病になっちゃうよ

感覚が敏感になる

ステロイドを服用しているせいか、感覚が敏感になっています。

例えば少しでも尿意を感じるとすぐにトイレに行きたくなります。でもおしっこの量はほんのわずか。入院中に泌尿器科で検査をしてもらいましたが膀胱や前立腺には異常がなかったです。

感染症にかかりやすくなる

ステロイドを長期間服用していると感染症にかかりやすくなるそうです。普通の人よりも免疫力が低下していて弱い感染源にもすぐに感染してしまうそうで。つまり、風邪をひきやすくなる。

僕は退院する時に主治医から「外出する時は必ずマスクをするように」「なるべく人込みを避けるように」と言われました。

復職したら朝のラッシュアワーを避けて、出来れば1時間程度出勤時間を遅らせるようにするのが望ましいと言われました。

下痢になりやすい

ステロイドを服用し始めてまだ身体が慣れていない初期段階では、頻繁に下痢を起こしてました。2時間毎にトイレです。

ステロイド治療の辛さ まとめ

入院以来続けているステロイドの服薬治療によって劇的に肝機能が回復しました。しかし、その代償として副作用に苦しんでいます。

ステロイドの服薬治療はとても辛いものです。しかし、ずっと同じ量を服用していくわけにはいかなくて少しずつゆっくりと減薬していきます。

順調に減薬できたら今の辛い状況から少しでも楽になるだろうと期待して明るく前向きに過ごしています。
僕と同じように自己免疫疾患とその治療で苦しんでいる方もいらっしゃると思いますが、一緒に頑張っていきましょう。

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